再び議論が巻き起こる「ロボット税」について、日本では全く話題にすらなっていない。
- ロボット税は、人に代わってロボットが行う労働に課税をすること
- ロボットにより職を失う人を意味のある存在にするために課税をする
- ロボット税はだんだん現実化の方向に向かっているようだ。
- 今後は課税の方向に向かうと思うが、その法案作りはとても難しそう
ロボット税は、人に代わってロボットが行う労働に課税をすること
ロボットの労働について課税をする「ロボット税」について、今また議論の話題が増えてきています。
このロボット税、かつてビル・ゲイツが主張したことで話題となりました。2017年のことです。当時はおかしなこと言ってるよ的にアメリカでも流されてた感がありましたが、ここへ来てまた課税への気運が高まっています。
ロボットにより職を失う人を意味のある存在にするために課税をする
ビル・ゲイツが当時主張したロボット税課税について簡単に説明すると
・ロボットの進歩により労働者の働き口がなくなっても社会保障の財源が確保できる
・人手不足の分野つまり人間にしかできない仕事に移行し、そのスキルを学ぶための財源を確保できる。
・課税すると社会にとっても良いことがあるので無駄にAIの進歩を恐れなくてよくなる
・課税によりテクノロジーの進歩が多少遅くなるかも知れないが、その間に色々準備ができる。そして課税の軽重でそのスピードを調整できる。
というようなメリットを挙げています。ビル・ゲイツってすごいですね笑
ロボット税はだんだん現実化の方向に向かっているようだ。
最近はさらに突っ込んだ議論が展開されています。
ロボットを利用することによって利益を上げた企業に対して課税するのではなく、ロボット自体の労働に課税をするのがロボット税です。
人間の場合は課税されるのに、ロボットにされないのは助成をしていることと同じことになる。また、費用として償却できるので税制上不当に優遇される。つまり節税になってしまうということです。それは公平ではないというのが賛成派の主張です。
今後は課税の方向に向かうと思うが、その法案作りはとても難しそう
上記のような議論だけをみると、一般市民は課税の方向が適切であると感じるでしょう。ところが実際それを具体的に法として適用するためには、様々なルール作りが必要となります。
ロボットも、人間型アンドロイドのように単なる疲れを知らない1馬力の人間としてならイメージがしやすいですが、人間の1,000倍の働きをするようなAIロボットはどの程度課税するのでしょうか。また、元々人間ができなかった分野では労働力の数値化が難しく算定も困難な場面が多くなるでしょう。
それにしても、これまで人間が経験したことがないこの議論。新しい世界が始まることはやはり楽しいですね。
日本では全然話題になっていませんが、テクノロジーの発展と切っても切れないこの問題。世界に遅れをとっている感が否めません。